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かんどう通信  第5号 平成29年10月17日


二度とない人生 出逢いの縁に 感謝しつつ

 あいてらす53号」でご紹介させていただいた「ひとつ」という詩を噛みしめています。「・・たったひとつであるけれど、ひとつがなければ始まらない」
山形市の株式会社シェルター社長・木村一義氏から、ご著書『木造都市への挑戦』が届きました。20数年前に仙台で開かれた商工中金会で初めてお目にかかり、意気投合した方です。人事については「運の強い人を採用する」という人材観で一致、その後長く年賀状のお付き合いを続けてきました。山形市松栄に本社を新築移転されたときに見学を兼ねて訪問し、その斬新な社屋に目を見張った思い出が鮮明によみがえります。

 『木造都市への挑戦』によると、木村氏と岩手県の縁は、岩手県浄法寺町の庁舎建設を手掛けられたことに始まります。KES構法という木造建築は、その後、阪神・淡路大震災や東日本大震災等の激震と巨大津波に耐え、一気に注目を浴びることになりました。私が一番興味をもったのは人材育成の方法です。社内で勉強会を立ち上げ、安岡正篤や西郷南洲、哲学者の森信三、月刊誌「致知」などを取り上げて社員同士で学び続けているとのことでした。

 人は若いときに、良いものを観て、良い本に巡り会い、良い人と出逢うことが大きな財産になります。若い時代に遊びを少し我慢して、仕事の「ノウハウ」だけでなく人生哲学を身に付け、感性を高めることは、自分一人の力だけでは難しい面があると思います。社員同士に限らず、趣味や文化、スポーツの仲間と共に学び合う機会を創ることはほんとうに大事なことであると痛感します。

 縁の大切さについては、柳生家の家訓「小才は縁に出会って縁に気付かず、中才は縁に気付いて縁を生かさず、大才は袖振り合う縁をも生かす」が有名ですが、振り返ってみると、営業マン時代に、「一度お目にかかった人にもう一度お会いする」ことはほんとうに難しいことでした。その場限りの名刺交換で終わってしまうケースが多いのは、なんともったいないことかと思います。「知行合一」という言葉がありますが、「知って行わないのは未だ知らないことと同じ」とある友人から教えてもらいました。頭で考えすぎずにまず「行動すること」を積み重ねて、せっかくの“縁”を生かしていきたいものです。
もう17・8年も前のことになりますが、熱海市にある株式会社TTCの河越康行社長からいただいた経営計画書にすばらしい言葉がありました。人生観「人生は、お一人様一回限り」、人間観「人間は愛の実現なり」、社会観「我社の商品、サービスを通じ、地域社会に貢献するところに我社の存在価値がある」。若い経営者の経営理念、実行方針に感動し、尊敬の念を持って今もお付き合いをいただいております。体格がよく、声も大きくて何よりも行動力のある達人です。

 この会社には「業績アップ31の原則」というのがあり、なかでも私は次の6つの項目が心に響いています。1、頭を使え、考えて動け、ただ動くだけではコストがかかる。9、商品を売ると思うな、「自分」を売り込め。11、苦情は最大のチャンスと思って、喜んで走れ、夜中でも早朝でもすぐ走れ。18、自分の利ばかりを追うな、本当の成功はお客様を利するところから生まれる。23、準備8割、仕上げが2割、準備、準備、まだまだ準備。31、心理学者たれ、哲学者たれ、戦略家たれ、演出家たれ、何にもまして全てを受容する、大人物たれ。

 学生時代の友人との交流も私の大きな心の支えになっています。2年半前に北海道旅行の帰途に来盛してくれた後藤一典・ひとみ夫妻とは、今では1・2か月に一度は連絡を取り合う間柄です。後藤君は岐阜県の関市に住んでおり、ひとみ夫人は仙台出身です。二人とも高校の国語教師だったこともあり、私の原稿を見て助言をくれる頼もしい存在になっています。また、中学校当時、釜石製鉄と八幡製鉄との合併で名古屋市に転校した及川祐一君とは3年近く前の還暦同級会(於:ホテル紫苑)で再会して以来、長い年月のブランクを越えて旧交を温める仲になっています。

 今の世の中は、インターネットやスマートフォンなどの電子機器が発達し、いつでもどこでも誰とでも繋がることができます。しかし、直接の“出逢い”によって会話を弾ませ、同時代の記憶を辿って思い出を語り合う時間と空間の共有は、人間関係に不思議な絆をつくってくれるように感じます。旅をして人や自然に接して、地域の文化・風土と親しむことは、心と体の活性化にとても重要なのですね。

 日々の仕事や生活の中でも、人間関係を円滑にするために自分から積極的に挨拶をするなど、周囲に働きかけていきたいものです。仕事でも日常でも、その出逢いが人生を変えるような巡り合いを大切に、行動していきたいと思います。


                             「あいてらす」        
                            代表(経営コンサルタント)
                                及川 好夫

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